住宅ローンの頭金が足りないとき、親から援助を受けるのも1つの方法です。
実際に親から援助を受ける人は多く、優遇措置もあるため、無理のない返済計画の実現のためにも有効な手段と言えるでしょう。
今回は、住宅ローンの頭金について親から援助を受ける方法と、注意点を解説します。
親から住宅ローンの頭金を援助してもらう3つの方法と優遇される制度
借り入れ
親子間の借り入れなので、土地や建物を担保として提供する必要がなく、借り入れ金利や返済期間などもある程度自由に決められます。
ただし、親からの借り入れでもきちんと返済することが大切です。
贈与
贈与の場合、基本的に年間110万円の基礎控除を上回る贈与に対して、税金がかかります。
ですが、住宅取得用の資金については『直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の特例』があります。
この特例は、2021年12月31日までの間に、父母や祖父母など直系尊属からの贈与によって、マイホームの新築、取得または増改築などのために贈与を受けた場合、一定の要件を満たせば、1,200万円までが非課税になる制度です。
また、この非課税制度は『相続時精算課税制度』と併用することもできます。
相続時精算課税制度とは、親または祖父母(60歳以上)から子どもまたは孫(20歳以上)への生前贈与について、2,500万円までは贈与税が非課税になることをいいます。
遺産相続時に税額を精算する制度で、住宅取得資金の贈与の場合、2121年12月末までなら、父母または祖父母の年齢制限がありません。
共有
親と共同で住宅を購入する方法です。
親が支払ったお金に応じて土地や建物の持分割合を登記して、親子で共有するかたちになります。
資金負担に応じた持分割合を登記すれば、親の負担額がどんなに多くても贈与税はかからず、同居の必要もありません。
親子間でもしっかり契約を!親からの住宅ローンの頭金の援助を受けるときの注意点
借り入れ
必ず「借用書」をつくり、「いくらを、何%の金利で、いつまでに、どのようにして返すか」を明らかにしておきます。
金利は一般の住宅ローンの金利を参考に、最低基準程度で決めてもよいのですが、無金利にすると贈与とみなされる場合があります。
また、銀行振込などを利用して、返済している証拠を残しておきましょう。
贈与
親や祖父母から贈与を受けて住宅取得資金の非課税枠を利用する場合、直接住宅購入の資金や頭金として使わなければなりません。
あとから住宅ローンの返済資金などに使うと、非課税にならないので注意しましょう。
また、非課税の要件として「贈与を受けた年の翌年の3月15日までに引き渡しを受ける」必要があり、それまでに間に合わなければ、非課税枠が利用できません。
贈与を受ける時期は、住宅の引き渡し時が確実でしょう。
なお、非課税枠を利用する場合、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までに税務署への申告が必要です。
贈与額が110万円の基礎控除額を下回る場合は申告不要ですが、110万円を超える場合は非課税枠で税額が0になる場合でも申告しなければなりません。
共有
親も住宅の一部を取得することになるので、親にも不動産取得税や、持分に応じた固定資産税や都市計画税などが課税されます。
また、将来親が亡くなった際は、親の持分を相続するかたちになります。
子どもが複数人いる場合は、その持分を巡ってもめる可能性があるので、共有を検討する場合は、家族で話し合ったうえで決めましょう。


